そらとびUFO

駄文をまとめ候

山流

 群れをなし、生の限りを尽くさんとする魚たち。互いに身体をぶつけながら上へ上へと押し合い、高みへゆく。


その傍らには、枝から落ちた青い若葉が、水の流れに身をまかせ漂い下ってゆく。


遠くでは鳥たちが賑やかに鳴いている。風の中を、木々のざわめきの中を、はばたきながら空に溶けてゆく。


風が一鳴りすると、木の葉たちはいっせいにその身を夕に染める。


水面から浮き出る鱗はきらきらと紅を映し出し、水に漂う葉も面影なく色めいていた。


紅く燃える鳥たちも、やがては暗闇に溶けゆくだろう。